【新・関西笑談】「経済」を語ろう。(2)俳優 國村隼さん(産経新聞)

 ■関西に活気を戻すカギは「電池」「医療」には日本の伸びしろがある。

 −−「電池」が関西復権のカギを握る、というところまでお話いただきました

 國村 例えば、パナソニックなら「家まるごと」戦略として、家庭用の蓄電池やリチウムイオン、太陽光発電などをいかに取り込むかの研究を進めています。家電メーカーが、冷蔵庫などの白物を作っていればよかった時代はとっくに終わって、「家」と「電気」そのものまで作り出して提供する…ある意味当然の帰結かもしれません。

 −−番組(経済ドキュメンタリー「カイロスの微笑」=昨年11月放送)では、三洋電機のソリューション事業についても追いかけています

 國村 電池ビジネスが2015年には、日米欧で4兆円規模にまで成長するとして、そのうちの「1千億円を取りに行く」と三洋の社長がぶち上げています。この新規事業の中心を担う幹部社員の口癖は、「ビジネスは格闘技」。こういうタフネゴシエーターというか、強いリーダーシップを持つ人がいないと、新しい発想って生まれてこないと思うんです。

 −−確かに強烈なキャラクターです

 國村 最後のほうで、南米ボリビアにあるウユニ塩湖のリチウムをめぐる資源戦争の話があって、ここでは日本の官僚が、ボリビアの役人と丁々発止のやり取りをします。彼の仕事ぶりもまた「ビジネスは格闘技」であることを裏付けています。

 −−一方で「電池」をめぐっては、関西の中小企業の奮闘が目立ちます

 國村 堺市にあるハイブリッドカーのリチウム電池用ガスケット(固定用シール材)を作っている会社や姫路の電気バイクのメーカーなんて、高い技術を必要とし、なおかつ少量生産で採算がとれるという、大企業が参入しにくい、いわゆるニッチの分野に目をつけて成功した。こういった中小企業に元気が出てくると、関西も活気が戻ってくるはずです。

 −−なるほど。そして、「電池」以上に規模が大きくてビジネスチャンスにあふれているのが「医療」だと

 國村 「カイロスの微笑」の2回目(27日午後4時20分〜、テレビ大阪)のテーマなんですが、今回は、私自身「電池」のとき以上に積極的に番組にかかわっています。取材にもでかけたし、医療専門家との対談もしました。ただ、視点はあくまでも視聴者と同じで、感心したり驚いたりしながら、問題点を探っていけたらいいなと思っています。

 −−テーマがテーマだけに難しい点も多かったのでは

 國村 命がかかわってきますから、単純にテクノロジーだけの問題ではすまない。もっといえば、日本人のメンタリティー、いわば日本人論にまでつながってくる。だからこそ、全世界20兆円といわれる市場で、日本のシェアはまだ1割にすぎないともいえます。

 −−欧米のシェアが7割を超えるのに比べて、日本ではまだまだ未成熟な分野なんですね。正直、驚きました

 國村 でもね、日本の技術力が劣っているかというと、そんなわけではない。開発したのはアメリカの医療機器メーカーでも、その根本に使われているパーツが日本製というのはよくあるそうなんです。高齢化社会はますます進むわけだし、「医療」は日本にとってまだまだ伸びしろのある分野だといえます。(聞き手 鳥居洋介)

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